1998年6月10日
パソコン・パワーアップ作戦
今まで使ってきたパソコンは3年前に購入したACERのAT互換機。
Pentium 133MHz, Memory 64 Mbyte が基本スペックの、もう2世代ほど古いマシンである。
Graphic Accelerater もこれまた S3 Trio64 2Mbyte というカビの生えそうなもの。
会社で使っているパソコンが Pentium Pro 200MHz, Memory 128Mbyte, Millenium 4MByteであるから、家で使うときはストレスがたまるたまる!
「いやぁーもうこのパソコン遅くてさぁ・・・」「くっそ!何でこんなに遅いんだ!」 と、独り言のように文句を言い続けて半年間。半ば拝み倒した感もあるが、大蔵省からの許可が下りた!。とにかくパソコン・パワーアップ決定!
購入品
今回は現状で最高スペックのマシンを目指す!ってのが基本理念。いったい幾ら掛かるのか?
とりあえず購入品を以下に決定。
Mother Board | ASUS P2B (Intel 440BX) |
Processor | Pentium II 400MHz (バルク品) |
Memory | 128 MByte SDRAM PC100 |
HDD | Maxtor Ultra ATA 4GByte HDD |
Graphics | ASUS AGP-V3000 (RIVA128搭載) |
junk | SCSI ハードディスクを9台 |
このジャンク品の SCSI ハードディスク 9 台ってのがミソ。全部タダ!動くかどうかもわからないけど、動けば儲けものって代物!
その他は最新のものばかり。マザーは 100MHz で動作する高速なものだし、メモリも PC100 準拠品。そしてなんといっても今回かかった金額の大半を占める Pentium II 400MHz!このスペックならかなりいけるでしょう!
ちなみに 440BX の次に Intel が出すチップセット 450NX も 100MHz ですが、次世代の 460GX はシステム・クロックが 133MHz!しかも 460GX とプロセッサ間 / IO 間とのデータのやりとりは 266MHz のソース・シンクロナスで行われる。ここにきてシステム・クロックのスピードアップ化の波が押し寄せてますね。
で、現在使っているものをそのまま流用するものは
CD-ROM | TOSHIBA 4倍速! |
SCSI Board | ADAPTEC AHA-2940 |
Sound Board | Sound Blaster 16 |
FDD | 3Mode FDD |
HDD | IDE 1.2 GByte |
MO | Logitec 230 MByte 外付けMO |
CD-ROMがかなり見劣りするけど、そんなに使わないからいいや。古い IDE の HDDには Linux が入ってるから外せない。
ジャンク選別
今回はマザーも入れ替えだし、ちょっと大がかり。その前にジャンク品(実は会社で廃棄になったハードディスクを拾ってきた)の SCSI HDD の動作チェックを行う。
右の写真は 9 台のうち動作しなかった 6 台。9 GByte 分である。残念だが廃棄。
そのかわり 3 台も動作した!
1台は2GByte 。しかし古い世代の HDD らしくデカい!うーむ、5 inch ベイの高さと同じくらいデカく、HDD マウンターを付けると 5 inch ベイを 2 個占拠してしまう。 これはいただけないなぁ。
もう 1 台は1GByte 。同じく大きい。しかもかなり古いのか動作音が大きく、とにかくうるさい!駄目かな・・・
で、結局使うことに決定したのが、Seagate の 2GByte HDD 。こいつはかなり小さく熱もそれほど発しない。しかし、かなり使い込まれていたのか、キーンという高周波の音が気になる。
うーむ、まぁタダだから文句は言えないが、やっぱりうるさいなぁ。
MO分解
外付けの MO を使っていたのだが、どうも邪魔。
えーい!これも内蔵しちまえ!ってなわけで、右の写真が外付け MO を分解してしまった写真。
まぁ、どおってことない SCSI 器機。簡単に内蔵できるでしょ・・・・・
と思っていたのだが、甘かった。
5 inchベイに先ほどのジャンク HDD とこの MO を上下並べて搭載して始めて気づいたのだが、なぜか MO の SCSI コネクタの向きが普通の SCSI 器機と逆になっているのだ!
つまり SCSI ケーブルを上下半回転ひねりで接続せねばならない。
内部 SCSI ケーブルもそれほど長いものではない。
えーい、やってしまったものはしょうがない!無理無理でも接続しちまえ!
ケーブルが断線しそうだが、何とか接続完了。ここはチト不安だなぁ。
組立
マザーをケースの壁に固定し、プロセッサ、メモリ、その他ケーブル類を載せる。
右が、ボードをケース内に収納する際の写真。Pentium II はやはりでかい!
こいつのバス・プロトコルは Pentium Pro と全く同じ。もうイヤと言うほど仕事で熟知している。
ちなみに拡張スロットは AGP x 1, PCI x 4, ISA x 3 の申し分ない拡張性。今回、早速 Graphic Board に AGP Bus を利用!仕事で、AGP の仕様書を読んだのだが、データ転送にソースシンクロナスを利用するなど、たしかに PCI Bus の性能を大幅に凌ぐ仕様となっている。その実力を確かめたい。
このマザーボードには温度計が付いていて、温度を Windows 上から確認することができる。Pentium II の温度を計ってみたら 45 度程度だった。結構冷えてるね。もっと熱いのかと思った。
チップセットは 440BX!インテルの最新チップである。これまた仕事の話ではあるが、現在 次世代チップセットの 460GX (PC サーバ用。パーソナル・ユースのパソコンには載らないと思う) に対抗して独自のチップセットを開発しているのであるが、やはり Intel ってのは所詮パソコン・メーカーなんだなと実感。
今までサーバーのチップセットを開発した身から言わせれば、インテルの古い仕様を引きづりつつどんどん拡張したため、仕様が滅茶苦茶。混沌としている。あちこちに見え隠れする貧乏くさい仕様。サーバーには耐えられない障害系の作り込み。確かにプロセッサは凄いけど、チップセットに関して言えば、まだまだってのが実のところですかねぇ。
なんて悠長なことを言っている場合ではない。
やっぱり来たか・・・・
「パパ、何作ってるの?」「これ触ってもいい?」「これ何?」ドタバタドタバタ・・・
コラー!!!追っ払ってもすぐやってくる。「パパ何作ってるの?」しつこい!パソコン作ってんのじゃ!頼むからあっち行っててくれー!
あれ?Pentium II のヒートシンクがない・・いつの間に!ちょっと目を離すとすぐこうだ!
完成
ってなわけで、度重なる娘からの妨害にもめげずなんとか完成しました。
早速 Windows を起動・・・・・
おお!は、速い!恐るべし Pentium II 400MHz、恐るべしシステム・クロック 100MHz、恐るべし PC100 メモリ、恐るべし RIVA128 !
すっかり満足である。
が、HDD を買い換えたので、全て再インストール。め、面倒くせー
ちなみに、周辺機器も充実してきて、このパソコンにはスキャナーやらプリンタやらデジタル・ビデオ・プロセッサやらビデオ・キャプチャーやらデジカメやら MIDI シンセやらそれこそ目一杯いろんな物がぶら下がっている。おっとスピーカは SONY のアンプ付きの結構なお値段のもの。金かけてるねぇー
どぉもすんません!>妻
性能比較
以下がベンチマークで計った性能比較。
マシンスペック
新マシン | 旧マシン | |
Processor | Pentium II 400MHz ECC | Pentium 133 MHz |
2nd Cache | 512 KByte PBSRAM | 256 KByte Async SRAM |
Chipset | 440BX 100MHz | 430FX 66MHz |
Memory | 128MByte SDRAM PC100 | 64 MByte FastPage DRAM |
Hard Disk | Ultra-ATA 4GByte | SCSI2 2GByte |
整数演算 (Dhrystone)
新マシン | 810 MIPS | |
旧マシン | 241 MIPS |
浮動小数演算 (Whetstone)
新マシン | 165 MFLOPS | |
旧マシン | 76 MFLOPS |
HDD Disk Access Speed (キャッシュ)
新マシン | 123 MB/s | |
旧マシン | 15 MB/s |
HDD Disk Access Speed (アンキャッシュ)
新マシン | 3.1 MB/s | |
旧マシン | 0.63 MB/s |
メモリ読み込み (各種サイズ平均値)
新マシン | 835 MB/s | |
旧マシン | 216 MB/s |
メモリ書き込み (各種サイズ平均値)
新マシン | 691 MB/s | |
旧マシン | 51 MB/s |
メモリ・コピー (各種サイズ平均値)
新マシン | 563 MB/s | |
旧マシン | 40 MB/s |
さすがに最高速、最新スペック満載にしただけのことはある。
プロセッサの差はともかく、HDD アクセスとメモリ・アクセスの差は凄い!
やはりシステム・クロック 100 MHz , Ultra ATA の能力は凄い。
投稿者 abeshin : 1998年6月10日 03:14