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2008年11月 3日
7.1Ch ホーム・シアター構築
現在の5.1Chホーム・シアターだが、かなり古くなってきている。
それもそう。調べてみると「DVDホーム・シアター再構築」に、2002年とある。もう6年も前である。
あれからずいぶん変わった。
映像、音声のケーブルも全てHDMIに変貌している。今テレビに3台のビデオ機器(DVD/HDDレコーダ、PLAYSTATION3、HDビデオカメラ)が接続されているが、全てHDMIである。D端子接続はWiiだけである。あれほどゴチャゴチャしていたケーブルが今ではHDMIに統一されてスッキリしている。
もうDVDも古い。Blu-RayのHD映像を見てしまうと、二度とDVDに戻れなくなる。
特に50インチの大型TVで見ると、DVDの汚さが際立つ。
特にDVDの終末を感じるのは、地上デジタルでハイビジョン放送している、「なんちゃら洋画劇場」の方が画像が奇麗だということだ。
別にマニアックに画像を比較しているわけではない。家人の誰もがTVの方が綺麗だという。
そろそろハイビジョンがデフォルトになってきており、DVDの役割も終わりが近いと感じられる。
音響も同じである。DVD標準のドルビーDIGITALの5.1chも、今となっては古ぼけた印象がぬぐえない。
Blu-Rayによるマルチ・チャネル・リニアPCMやドルビーTrue HDを聞いてしまうと、もう元に戻れなくなる。
ドルビーDIGITALは所詮、相当な圧縮がかかったMP3のようなモノであり、どんなに頑張ってもショボイ音しか出ない。
一方、マルチ・チャネル・リニアPCMで映画を見た時は衝撃的だった。こんなに繊細で分解能の高い音が流れていたのかと。映画館の音に一歩近づいたかなという印象だった。
勘違いしてはいけないが、とてもじゃないが、THX認証を受けた映画館は映像も音響もホームシアターの比ではない。とあるブログで、ホームシアターを構築したら映画館と同じ環境になり、DVD 15枚借りたらモトが取れる、と大きな勘違いをしているのを見つけた。コイツは本当に映画館に行ったことがあるのか?
各映画館とも最近は、音響系にも相当金をつぎ込んでおり、ホームシアターと映画館の差はドンドン広がるばかりだ。映像もBlu-RayのHD(ハイビジョン)と言えども不可逆圧縮の掛ったMPEG映像である。一切圧縮なしの映画館の大画面には敵うわけがない。
あくまでもホーム・シアターは所詮ホームのシアターである。
さて、タイトルには、7.1Chホーム・シアター構築とあるが、いっぺんに行ったわけではない。
今回は、少しずつスピーカ、アンプを入れ替えていった。
この画像を見ればわかるが、プラズマ・テレビを購入した時点で、我が家の5.1ch環境は崩壊の道をたどった。
小さなブックシェルフのスピーカは、もともとテレビについているスピーカよりショボくて、途中から消えてしまった。映画を見るときは面倒でもスピーカ・ケーブルをテレビのスピーカにつなぎ換えていた。
もっと問題なのはリア・スピーカで、ブックシェルフのスピーカを、映画を見るときだけソファーの端に載せていたのだが、普段はどうにも邪魔。ソファーの隅に置かれていたのだが、家人からも不評で、そのうち取り払われてしまった。
となると、センター・スピーカは何の役目も果たさなくなり、ここ2年間は5.1chが忘れ去られてしまっていたのだ。
さて、時は経ち、我が家でもPLAYSTATION3を購入し、Blu-Rayが使用できる環境となった。さらに地上デジタルでもAACで5.1chサラウンドの放映が増えてきた。
こうなると失われた5.1chを取り戻さねば、と思うようになってきた。
リア・スピーカ
まずは、一番家人から邪魔者扱いされていたリア・スピーカの復権から始めた。
トールボーイのスピーカを購入したのだ。右がその写真。これなら据え置きだし、ソファーの両端においてもそれほど気になるものではない。
で、久々に5.1chで映画を見て驚いた。リアからの低音が凄いのである。
このトールボーイはそれほど低音が凄いスピーカではないが、バスレフ型でその高い背を活かしてポートが二か所開けられている。
今までリア・スピーカはサラウンド感を出すための重要なスピーカではあるものの、オマケ程度のスピーカで十分だと思っていた。しかし、その考えを改めざるを得なかった。
よくよく聞いていると、リア側にもかなりの低音成分が回されている。いや、フロントとそれほど変わらないのである。
後ろの低音がズンズン鳴るようになり、それまでの5.1chの認識が一変してしまった。サラウンド感が全然違う。リア・スピーカを決して侮ってはいけないのである。
AVアンプ
過去のエントリを読み返すと、アンプは相当迷った形跡がある。AACとPrologic IIに関してだ。
今思えば失敗だった。地上デジタルの5.1chはAACのサポートが必須である。
さらに最近は、ドルビーDIGITAL、DTSだけでなく、Blu-Rayに合わせ、ドルビーTrue HDやDTS HD対応のアンプも出てきている。
現アンプがAAC対応だったなら、今回入れ替えも行わなかっただろうが、どうにもAACが欲しい。
という訳で、一番初めの写真だが、ヤマハのDSP-AX763 (Black)に入れ替えた。
ヤマハにしたのは、やはりDSPだ。一度ヤマハのDSPにハマるとどうにも抜け出せない。
過去に録画した北京オリンピックのビデオを見た。全て5.1Chサラウンドで放映されていたのを見直してみたのである。HDDレコーダにはAACのまま録画しておいた。
うーん、素晴らしい。まさに会場にいる雰囲気を味わえる。これで「なんちゃら映画劇場」も5.1chで見ることが出来るのだ!
フロント・スピーカ
ところで、フロントはテレビのスピーカを利用している書いたが、どうにも切り替えるのが面倒である。
しかも、今度はリア・スピーカの方が音がよくて、どうにもバランスが悪い。
これはフロントも追加購入が必要のようだ。しかし、でかいテレビだけに、横にあまりスペースがない。
という訳で、これはあまり悩まず、リアと同じスピーカを購入した。リアと同じヤマハのNS-225Fが4本揃ったことになる。
これで満足だ!・・・・・・と思ったのもつかの間・・・・・
センター・スピーカ
フロント、リアと同じスピーカを並べたところ、センター・スピーカのショボさが際立ち始めた。
どうにも音のレンジが狭い。試しにセンターにNS-225Fを接続したところ、また驚いた。
センターはセリフだけだと思っていたが、結構いや、かなりの効果音、音楽が流れている。
しかも低音もフロントと変わりないほど入っている。
またもや、認識を変えざるを得なかった。
センター・スピーカは決して侮ってはいけない。フロントと同等、それ以上に重要である。
センターも同じ225シリーズにしようかと思ったが、一段上というか、新しいNS-C310にした。
満足満足。思い通りの音になってきた。
これで完成か!・・・・・と思ったのだが・・・・
プレゼンス・スピーカ
ヤマハのDSP-AX763は7.1chにも対応している。しかし、サラウンドに2本スピーカを追加する、通常の7.1chだけではない。ヤマハ独自のフロントに2本、プレゼンス・スピーカを追加する独自の7.1chである。
色々と調べた結果、ヤマハのアンプを持っているのなら、是非ともプレゼンス・スピーカを追加すべきだとの記事が多い。
確かにリアの音の繋ぎも重要だが、常にリアが鳴っているわけでもないため、リアは2本で十分。
それより、前方に奥行きを持たせるのと、上からの音により映画館の残響音をシミュレートするというものだ。
これはチャレンジしない訳にいかない。
以前使っていたブックシェルフのスピーカを使い、一気に7.1ch達成だ!
7.1ch ホームシアター
どうにも雑然としている感じが否めないが、そのうち慣れるだろうか。
スピーカも窮々としている。WiiやらPLAYSTATION3やら・・・モノが多すぎる!
大事なBlu-RayプレイヤーであるPS3が左端に追いやられてしまった。
ま、今日はパッと並べたところ。綺麗に整理する必要がありそうだ。
7.1chに関しては、かなりいい感じである。
一番良いのは、センター・スピーカのリフトアップ機能である。
気にならなければ気にならないのだが、セリフを受け持っているセンタースピーカが、画面の下方向にあるため、どうもセリフが下から聞こえてしまう場合がある。さらに、左から右に移るような効果音があった場合、真ん中に来た時にやや下方向に引っ張られる場合がある。
しかし、7.1chとすることで、これは解決された。
上左右にあるプレゼンス・スピーカがセンター・スピーカの一部の音を受け持つ機能(ダイアグ・シフト)を持っており、これを設定すれば、台詞が画面ドンピシャに決まる。これはいい!
7.1ch / 5.1chを色々聞き比べたが、絶対7.1chの方が良い。
音に奥行きが生まれるとともに、今までポカッと空いていた天井方向が、ふわっとした残響音で満たされ、映画館の音響にまた一歩近づいた感じがする。
それにしても、上に付けたプレゼンス・スピーカだが、家人からすこぶる評判が悪い。
見てくれが悪い、邪魔だ…
また取り外してしまうのだろうか・・・・・ 暫くはこの状態で7.1chを楽しみたい。
投稿者 abeshin : 2008年11月 3日 23:41
コメント
投稿者 kmatsu : 2008年12月 2日 21:12
投稿者 阿部 : 2008年12月 3日 00:35
久々ですね。(って頻繁に会社で顔合わせてるけど)
スピーカ、もう一つ上にすれば良かったかなと、少し後悔しています。ま、そんなに金がなかったんだけどね。
ヤマハのHDMIの良いところは、スタンバイ状態でも、最後にセレクトしたHDMIをちゃんとパススルーしてくれること。
ものによっては、電源OFFでHDMIも切れちゃうものもあるらしいので、ちゃんと調べた方が良いと思う。
何せ、いちいちアンプの電源も入れなきゃ映像も音声もTVに映らないというのは家人から嫌われる。
おっ、いいですなぁ。
自分もそろそろAVアンプの買い替えを考えていて、HDMIが付いていて低価格なやつだとオンキョーのTX-SA606Xかと思っていたんだけど、YAMAHもなかなか。