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2009年5月30日
The memories embedded in a thin plate
自分は記憶力はかなりある方だ。
ただ記憶力といっても、色々な種類、分野があると思っていて、例えば、電話番号や英単語を覚える記憶力もあれば、円周率のように極端に長い数字の羅列の記憶力、パッと一瞬見ただけで数字や配置を記憶するなど色々ある。
自分は、何かを覚えるという事は全くの苦手であり、人の誕生日も全く覚えられない。
しかし、相当大昔の事を、イメージ(画像)としてかなり事細かに覚えているようだ。
「ようだ」と書いたのは、普段はやっぱり忘れていて、その記憶には全くアクセスできない。
しかし一旦何らかのきっかけを得れば、イメージが手掛かりとなって、ズルズルと相当事細かな記憶が蘇ってくる。
私の両親と話していて驚かれたのは、自分が1歳満たない時の記憶を話した時だ。
実は、写真をどこかで見てて、それが疑似体験となり記憶と勘違いするというのもあるらしいのだが、そんな写真もなければ、両親もそんな話をしたことはない。
医学的には長期記憶は脳の海馬を経由して大脳皮質に保存されるのだが、海馬が働くのは3歳頃からだそうだ。
つまり、0~2歳の長期記憶はどこにも残らないはずらしい。しかし自分には1~2歳のころの記憶が実にたくさんある。従いこの学説は将来くつがえると思われる。
1977年某月某日
上の画像は、今回ひょんなことから思い出した小学校3年生頃の記憶画像である。
当時、カレンダーと、たくさんの車の絵が描かれた、緑/水色ベースの下敷きを使っていた(我ながらその記憶力に感心するのだが、確かにこの画像のような下敷きだった)。
で、5/23の赤丸印は、同級生だった女の子が「これ、私の誕生日!」と付けた印である。
自分の誕生日は?他の友達の誕生日の印もなかったか?と記憶を探るが、どうも赤丸はここ一か所だった気がする。
自分はこの下敷きを半年ぐらい使っていたのではないかと思う。そしてその赤丸印とともに、深く脳裏に刻まれたのだった。
この後、32年の歳月が流れるわけであるが、当然、この下敷きのことなど、すっかり忘れていたし、そもそも人の誕生日なんか全然覚えられないので、同級生の女の子の5/23というのもすっかり忘却の彼方にあった(ちなみに、さっき思い出そうとしたのだが、自分の父親の誕生日もかなり曖昧だ・・・。正直に言おう。完璧に誕生日を覚えているのは自分の妻、娘、息子、弟、母親の5人だけだ)。
ちなみに、この女性とは小・中・高と同じ学校に通ったが、高校卒業後の22年間、もちろん会ったこともないし、何をしているのかも知らない(そもそも同窓会というのが開かれた試しがない)。
2009年5月24日
米国から戻ってきてから、英語を話す機会がめっきり減っている。
せっかく身につけた英語なのだから、低料金で会話だけ楽しむサロンのようなものはないかと、ググッていた。
もちろん東京近辺で探していたのだが、自分はやはり北海道出身であり、北海道の事が気になる。
通える訳がないのだが、気づいたら札幌の英会話サロンのブログを読んでいた。
そこで、とある女性講師にまつわる話題に目が留まった。
その英語教室で誕生日にサプライズ・パーティーが行われたらしく、その顛末が書かれていた。
ま、インターネット上ではよくある書き込みであり、そんなのに一々気を止めないのだが、斜め読みし終えたところで、「あれ? もしかしてこの女性講師は俺の同級生?」という思いがよぎった。
名前を見ると同姓同名で、ちょっと珍しい名字である。詳しくは分からないが、年齢も同世代のような感じ。
さて・・・彼女の誕生日はいつだっけかぁ?・・・・。自分の身内の誕生日もおぼろげなのに、思い出せる訳がない。
しかし、最終的に頭からひねり出した画像こそが、一番上に貼り付けた下敷き画像だったのだ。
ブログで話題になっていた女性講師こそ、32年前に下敷きに丸印を付けた女性と同姓同名であり、サプライズ・パーティが行われた日が、まさに5/23だったのだ。
同姓同名の人はそれこそ山ほど居るはずだが、同姓同名、同一誕生日の確率はどれくらいのものだろう?
両者が一致するのは天文学的に低いのではなかろうか?
そう思い、ものは試しと、ブログにコメントを書いてみたのだが、やはり本人だった。
22年ぶりのインターネット上での再開を喜ぶとともに、非常に懐かしい話ができた。
左は「この顛末」を書いたあちら側のブログ。タイトルが "Thanks to the Internet, it's really a small world !" となっている。確かに、インターネットのおかげで世間はかなり狭くなった。
ただ、下敷きの件は若干誇張して書かれている気がする。
感情と記憶の関係は複雑だが、一般に強い感情と結びついて記憶されたイベントは後々まで記憶され続ける傾向があると言われている。
自分の感覚としては、仲の良い女の子が、誕生日はココって感じで書いただけで、ショックも受けていないし、そういった感情の記憶はない。しかし、一生残る記憶として大脳皮質に存在するからには、それなりの何らかの強い感情(多くは語るまい)と結びついていたのかもしれない。
脳内検索
ちなみに、とにかく誕生日の日付にまつわる記憶を脳内検索してみた。
まずはわが青春のアイドル。小泉今日子は2/11? (惜しいけどハズレ)、あれれ・・・森高千里は7月だっけ? (全然ハズレ)。
正直、今の天皇誕生日もパッと出てこないよ…
結婚記念日さえ忘れてるのに(マジでそれで何度もヤバい目に遭った)、他人の誕生日なんて覚えられるはずがない!!
という訳で、不思議な1週間ではあったが、本来の「低料金で会話だけ楽しむサロンのようなものはないか」というのは、まだ見つかっていないのであった・・・・・
投稿者 abeshin : 2009年5月30日 11:08