« 学芸会 | メイン | US日記14 ~マイレージ修行~ »

2006年11月27日

US日記13 ~SFCへの道~

p0_z_card.gifp0_z_smark.gif

唐突にANAのカードですが、普通のカードではない。
スーパーフライヤーズカードと呼ばる (単なるプラスティックの板なのだが)、物凄いパワーを持ったカードである。通称SFCと呼ぶ。
これを持っていると、とりあえず、死ぬまで提携航空会社のVIP待遇が受けられるのだ。

去年までは、そんなカードもあるんだ。程度の認識でしかなく、その取得条件の厳しさから自分は一生手に出来ないだろうと思っていた。
いや、そもそも、そんなものにあまり魅力を感じておらず、こんなとこや、こんなとこを見て、「金まで掛けて無理やり飛行機に乗って、何がそんなに楽しいいのだ?!」と不思議に思っていたくらいである。

ところがだ、結構頻繁に国際線に搭乗していると、「スターアライアンス・ゴールド・マーク」の威力をひしひしと感じるのである。

bro_card.jpg bro_sta_mark.gif

とりあえず自分は、現在ANAのブロンズ・メンバーで、これは「スターアライアンス・シルバー」に相当する。
ブロンズ・メンバーはANA運用機に限り、搭乗マイルが50%追加されるなどの特典がある。また、これのおかげで何度かエコノミーの格安チケットでもビジネス・クラスへのアップグレードや、プレミアム・エコノミーの席に優先配分されたこともある。

しかし、何か物足りないのである。所詮シルバーなのだ。
ほとんどの国際空港にはゴールド・メンバー専用のチェックイン・カウンタがあり、また専用の検査場も備えられている。ゴールド・メンバー用のラウンジもある。
重要なことは、これら専用設備は常に空いているのである。いつも時間に追われる身としては、是非ともゴールドの設備を利用して、悠々と混雑を抜けたいと思うのである。

また、飛行機に搭乗する際も、ファースト・クラス / ビジネス・クラス & ゴールド・メンバー / エコノミーの3区分の優先順で搭乗。預けた荷物を受け取る際も、同じ優先順で荷物が流されてくる。

つまり、ゴールドを持っていると、空港に入ってから出るまで、全て優先的に事が運び、時間的にも非常に効率が良いのである。

これに比べ、シルバーにはほとんどウマミがない。
シルバー専用のチェックイン・カウンタは成田空港にあるだけ。アップグレードももちろんゴールド・メンバが優先され、よっぽど運が良くないとビジネスには上がらない。
いつも利用するワシントン-成田間の14時間のフライトは、エコノミーではモロ、体に堪える。体に悪いとしか言いようがない。
一方ビジネスといえば、特にANAでは、フルフラットでぐっすり眠れるシートをはじめ、勝手に注がれるアルコール類、エコノミーとは比較にならない食事・・・・などなど、14時間のフライトもあっという間で、本当に楽である。そのまま空港から会社に出社しても何ら問題は無い (本当に毎度空港から、直接会社に呼び出されるのだが)。

ということで、誰が言ったか知らないが、ゴールドの有る無しは「小泉今日子と林真須美、森高千里とTAWARAちゃん程の落差」に相当するというから恐ろしい。
いや、これは真実である。この一年で本当に実感した。

ゴールドを取得するには、「1月から12月の1年間に、年間50,000ポイント以上または、50回かつ15,000ポイント以上のご利用」という条件がある。1ポイントでも足りないとNGだし、1月になるとそれまでのポイントは全てクリアされて始めからやり直し。
実はこれは思っていた以上に厳しい。50回の搭乗回数は論外としても、意外に50,000というのもキツイものである。

アライアンス・ゴールドが欲しい!と思い出したのが、今年の夏。
海外赴任といえどもそんなに日本と米国を往復しているわけではない。それにANAの参加しているアライアンス系航空会社にばかり乗っている訳でもない。
(始めからゴールド狙いだったら、決してJAL系には乗らなかった訳だが・・・)

というわけで、今年一年間のフライトを表にしてみた。

mile_table.jpg

11/21までに25回。結構乗ったものである (ある意味、ゴールドのもう一方の条件である50回の搭乗って、いったいどんな奴なんだ?スーパー・ビジネスマンか?)。
青の斜体は正規料金なので、ポイントはマイル100%換算で、国内線だとさらに2倍されている。それ以外の国際線はPEXや、格安チケットなのでマイル70%換算。
空欄はポイントをチャージするのを忘れてしまい、半券も紛失してしまい、今更どうにもならないもの。
水色のバックはビジネス・クラスへのアップグレード。黄色のバックはプレミアム・エコノミー扱い(通常のエコノミー席より広く、ANAだとフットレストも付く)。

マイレージは2倍ボーナスや、50%アップなどでもっと溜まっているのだが、ゴールドを取得するための「プラチナ・ポイント」は、こんなに乗っても11/26現在で44,071ポイントしか溜っていない(今思えば、比較と思ってJALに乗ってしまったのが本当に痛い)。

年末は日本に帰省する予定なので、ボストン-成田で5,018ポイント加算される。
しかし、最終合計は49,089ポイント! 足りないのである!たったの911ポイントではあるが足りないのである!

たったの911ポイント如きでゴールド・メンバー取得をみすみす逃すわけには行かない。
表のNo.26/27はこの不足分を補うためのフライトである。わざわざ、日帰りでボストンからデンバーまで飛んで帰ってくるのである。
ついに自分も「修行僧」に成り果ててしまったかと思うと悲しい・・・・

というわけで、表の通り、今年は51,545ポイント取得で、晴れてANAのプラチナ・メンバー・・・・という皮算用。

plu_card.jpg

来年はこのカードを待つばかり。
そして最も重要なのは、プラチナ・メンバーになれば、「スーパー・フライヤーズ・カード」の取得条件を満たし、死ぬまでVIP待遇が受けられるのである。

さて、来週は強行日帰りフライトだ・・・


ビジネス・クラス

    初めてビジネスに乗ったのは去年のワシントン-成田線だった。いきなり「XX様、お食事は2種類あり・・・」と、直接名前で訊かれた時には感動したものだ。座るといきなりワイングラスが置かれ、シャンパンが振舞われる。その後も、格上のワインやウィスキーが飲み放題で、グラスが空になると勝手に注がれている。初めて乗ったときは飲みすぎて、成田到着時には二日酔いで頭が痛かったほどだ。
    もちろん食事も申し分なく、ワシントン-成田間は基本的に夕食、軽食、昼食といった感じで3食出るのだが、エコノミーだと軽食はカップラーメン程度になる。また、ビジネスは基本的に軽食は頼めばいつでも、何度でも持ってきてくれる。妙に腹が減っていた時があって、最高5食、食べたことがある。
    ANAのビジネス・シートは、若干傾きはあるものの完全にフルフラットになり、良く眠れる。本当に14時間があっという間に感じられるのである。一度あの快適さを味わってしまうと、エコノミーには二度と乗りたくないと思ってしまう。

プレミアム・エコノミー

    ユナイテッド航空ではエコノミー・プラスと呼ばれる。通常のエコノミーより、足元が広いのは同じなのだが、ANAはさらにフットレストが付く。小さな違いだが、長時間のフライトではフットレストの有る無しは大きい。
    よく聞くエコノミー症候群も足に対する圧迫から来るのが大きい。フットレストにより足への圧迫がかなり軽減されるし、後ろのシートの傾きも幾分大きく出来るので、体の負担が小さくなるのは実感できる。
    この座席はエコノミーでも数が少なく、マイレージのステータスが高い人で優先的にほとんど埋められるので、早い者勝ちで取るしかない。

エコノミー

    エコノミーも各航空会社により差がある。一番暇しないのは、やはりANAである。
    ボーイング777型機ではどこの航空会社も各シートに液晶ディスプレイが配され、フライト中、多チャンネルで何本かの最新映画が常時流されている。
    中には正に日本公開中のもあり、なかなか興味あるプログラムが組まれ暇はしない。しかし一本見終わった後、別の映画を見たくなっても、まだそちらが途中だったり、既に始まってしまっていたりと、なかなか同期を取って順番に見るのは難しい。
    しかし、ANAでは、ビジネス・クラスと同じシステムがエコノミーにも装備されており、映画をオンデマンドで見ることが出来る。つまり、好きな映画を選択して再生するという形。トイレに行きたくなれば一時停止も出来るし、巻き戻し、早送りも自由自在である。

ボーイング747

    個人的に最悪なのが、ボーイング747のエコノミーである。シートに液晶ディスプレイもない。所々に大型のディスプレイがぶら下がっているのみで、全員共有で映画などが流される。これが最悪。見づらいったらありゃしないし、興味の無い映画だと本当に暇。シートも小さく足元も狭い。もともとギュウギュウ詰めを狙った機体なのでしょうがないのかもしれないが、運用機747というのを見つけてしまうと、乗る前から憂鬱になる。

14時間のフライト

    最初は地獄のフライトと思っていたが、何度も乗っていると慣れてくる。慣れるというよりは、14時間の使い方がうまくなるといった方が正しいかもしれない。
    乗ったらすかさずワインをお願いし、ひたすら飲む。夕食を摂る際もワインだ。ここで1時間半経過。後はアルコールのせいで眠くなるのでひたすら寝る。最低でも6時間は寝ておく。起きたら映画。2本見る。ここまでで10時間半ほど経過。この後、時差ボケ解消も含めもう2時間ほど寝ておく。起きたら最後の映画1本。これで14時間。
    いつもこのペースで過ごしており、慣れれば14時間はそれほどでも無いと思えるようになる。

投稿者 abeshin : 2006年11月27日 00:26

コメント

投稿者 kmatsu : 2006年12月11日 00:45

え~っ、14時間も飛行機に乗りたくないよぉ。
1日の半分以上ですよ、あなた。
しかし、慣れるもんですかねぇ。

投稿者 阿部 : 2006年12月11日 01:44

不思議なもんだけど、慣れるのさ。
まぁ、「良く寝る」のがポイントさ。

コメント投稿




   保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)